【音楽編】Penguin Drive No9 / A Little Night Tale - EP について
■Penguin Drive No9 / A Little Night Tale - EP
試奏家タローです。最近はPenguin Drive No.9名義で音源制作に勤しむ日々です。こちらの記事では本作にまつわる音楽的な側面のお話をお送りします。どうやって制作しているか、どんな思いで制作したか、どんな音楽が好きなのかの一人語り。どうかお楽しみいただけたら幸いです。
ちなみに歌詞はBandcamp(下記リンク)で閲覧可能です。歌詞にもだいぶこだわって作っていますので、そちらもぜひご覧になってください。
■1st EP制作について
前作"Novelists EP"は2024年の年末に着手し、年明け2025年1月に公開しました。
Youtubeや各種SNS上ではギター関連機材についてあれこれと投稿を重ねるアカウントとして活動してきました。活動を重ねるうちに、「手段の目的化」について自問自答を重ねるに至ります。つまり「そもそも機材とは音楽を生み出すために存在するものでは?」ということです(当たり前すぎて怖い)。良い機材を揃えてもそれが一体何になるんだ?とニヤつく意地悪な自分に対するアンサーが、まさに作品づくりでした。こうして、「何も生み出すことなく機材を愛でるだけ」という本末転倒の状況を打破すべく、実に十数年ぶりに楽曲制作に傾倒することとなったのです。
1st EP制作はとても楽しかったです。よちよち宅録マンとしてようやく出発できた!という喜びは非常に大きいものでした。うんうんと頭を悩ませながらようやく作り出した曲たちが、きちんとスピーカーから流れてくる感動は何ものにも代えがたいです。
■2nd EP制作へ
1月の1st EP公開後、間髪入れずに2nd EP制作へ乗り出しました。今回も「自分が聴きたい音楽」「ギターメインのバンドサウンド」という屋台骨はそのままに、「1st EPからクオリティを向上させる」という目標の下、スタートを切りました。
「あのバンドのような作品を作りたい」「こういう音像の曲を作りたい」「この曲の構成をうまく活用したい」と、様々なリファレンスを用意した上で、それぞれの要素を掛け合わせて制作していきます。したがって、本作のどの曲にも偉大な先人たちのエッセンスが隠されています。まあ、この世の音楽ってみんなそうよね。
■1.A Little Night Tale
シューゲイザー大好きマンなので、どうしてもEPにはこういう曲を入れたくなります。
昨今の儚い系女性ボーカルシューゲイザーに対抗して、ごりごりの男声で歌いました。男臭いシューゲイザーバンドが好きだな、ぼかぁ。直接的な元ネタではないですが、この曲いいね!と思ってくれた方はきっとSwervedriverが好きですね?なんだか僕たち気が合いそう。向こうで一杯やりましょうよ。私、お酒飲めないんでサイダーでいいですか?
歌詞は英詞。英詞をつくるときは、仮メロを「たりらり」「ららら」「とぅとぅとぅ」等で歌い、似た口の形で発音する英語をはめ込んでいって、最終的に意味が成立するように整える、といった工程を踏んでいます。英語力が足らないので、生成AIさんに相談しまくって作っています。良い時代だ。
使われるのはF△7→C△7の2コードだけ。2コード進行大好きです。メロディや譜割りを工夫しながら曲の風景を変えていく、良い修行となりました。
別れの歌。続く『Number』に共通して出てくる2人の歌。
■2.Number
日本語の歌詞を作る際も同じく「一に口の形、二に意味」をモットーにしています。意味なんてあとからいくらでもついてくる。気付けば結果的に『A Little Night Tale』の前日譚のような内容となりました。ずいぶんと不道徳な歌です。
もともとの原型は7〜8年前にあったはず。コード進行やメロディはそのままに、歌詞だけリライトして制作しました。まだ宅録を始めていない頃にも、ボイスメモ等に曲のスケッチをずっと録り貯めていました。そこから構想が膨らむパターンが結構あります。
この曲も「もろシューゲ」にならないよう、シューゲイザー好きの人が作ったJ-POPみたいなイメージを狙いました。それくらいのバランスが最近は心地良いです。
■3.Come What May
弾き語りで演奏できるような曲を作りたいというのが出発点。ほんわかとした温かみのある曲調に反して、歌詞は重ため。「音楽があればなんとか生きていけそうかな」という歌。どうです?生活って楽しいですか?
ギターソロは大好きなGRAPEVINEとthe pillowsを足して2で割ったような質感となりました。テクニカルではないけれど味があるソロを目指しました。『真昼の子供たち』からの影響を隠しきれていません。いつ聞いてもナイスソロ。
■4.No Time To Die
宅録楽しい男。このoasisのsong birdみたいなほのぼのコードストロークから始まったスケッチが、dinosaur jr.風味のオルタナギターロックになりつつあります。鋭意制作中です。 pic.twitter.com/b8h6uc9jDP
— 試奏家タローNEO (@shisouka_taro2) 2025年3月9日
出発点は上記ポストの通り。今作の中でいちばん新しい曲。Dinosaur Jr.の『Green Mind』というアルバムが大好きで、『The Wagon』のような疾走感のある曲に仕立てたい一心で制作しました。
作っているうちに、「あれ?これピロウズじゃね?」となってきたので、そちらの要素もふんだんに散りばめました。歌詞もだいぶピロウズ色強めです。機材編のブログにも書きましたが、結果的にギターサウンドまでピロウズに引っ張られました。はい、この曲はもうピロウズ愛で成り立っています。今日から俺がピロウズです。連れてってやる、この世の果てまで!!!!
(武道館ライブだけは「連れてってくれよ」なんですよね。味わい深い。)
余談ですが、ギター好きとして歌詞の中に「ファズ」「ディストーション」を織り込みました。なかなかうまくはめ込めたと思います。
■5.Voice
最近はベッドルーム・ポップに傾倒しています。ローファイでチルな音像の心地良さったらありません。…横文字が並んで、なんだか胡散臭い音楽通みたいになってきましたね。仮タイトルも『bedside chill』なんていう小っ恥ずかしいものでした。
「旬のもの」って感じもしますが、こういった音像を目指しました。結果、よく眠れそうな曲に仕上がりました。
息を多めに混ぜた声で歌いました。我ながらなかなかエロく歌えたのではないでしょうか。もういい大人なのでね。こういうのもありかと思います。今作は曲に合わせて歌い方もあれこれ試行錯誤を繰り返しました。謙遜ではなく、正直、自分でもまだまだ聞けたレベルじゃないなと痛感していますが、ほんの少しだけ何かが変わりそうな兆しも感じます。その扉が閉じないよう、今後も練習を重ねていきます。40くらいまでには上手くなりたいところ。
『Voice』は十数年もの間、ロクに楽曲制作もできなかった自分への不甲斐なさを歌った曲です。本当に時間を無駄にしました。勿体ないにもほどがある。
いろいろと理由はあるのですが、その中でも特に「言いたいことなんてひとつもないよ/言ったところで無駄だよ」というマインドが自分の制作意欲を削いでいたように思えます。ここ最近になってようやく「そもそも意味なんていらねえんだよ!」というマインドセットができあがったのもあり、ようやくあれこれと楽曲制作に打ち込めるようになりました。よかったね。
■おわりに
すでに私をご存じの方からすれば、私は機材好きのイメージが強いかもしれません。本当は機材以上に音楽が好きです。なんだか頭の痛くなるような言い回しをしていますが、他に良い言い方が思いつきません。とにもかくにも、機材は音楽のためにあるということを肝に銘じながら、今後も楽曲制作のスキルを高めていきます。
3作目へ向け、すでに動き始めたところです。お気に入りの夏の歌(コンセプトはギター全開のピチカート・ファイヴ)なども完成済みなので、次作は夏前の公開を目標に進めていきます。これまで以上の作品ができあがりますように。引き続きよろしくお願いします。
【機材編】Penguin Drive No.9 / A Little Night Tale - EP について
■Penguin Drive No.9 / A Little Night Tale - EP
試奏家タローとしてはたいへんお久しぶりです。動画を挙げなくなって久しいですが、最近はPenguin Drive No.9名義で音源制作に励む毎日です。
1月に1st EP "Novelists - EP"を公開し、この度、2nd EP "A Little Night Tale - EP"を公開するに至りました。Bandcampでは歌詞の閲覧も可能な上、本作のFree DLも可能です。
https://penguindrive9.bandcamp.com/album/a-little-night-tale-ep
ぜひお好きな形でお楽しみいただけたらと思います。
さて、ここでは2nd EPにまつわる機材についてのお話をお送りします。
■2nd EP "A Little Night Tale - EP"について
「1st EPよりも良い曲を良い音で残したい!」という目標がありました。
作編曲の腕前や、歌唱・演奏・宅録技術などを総合的に向上させ、クオリティの進歩が目に見える(耳で聞こえる?)ような作品を作ることがゴールでした。結果的には、「1st EPを今からでもリメイクしたい!」と思えるまでに、しっかりとした進歩を感じられる作品となりました。
もちろんプロの音源と比較したらその出来栄えは雲泥の差です。しかし、これから先も制作を続けていく上での記念碑としての側面は十分に果たしてくれる作品に仕上がったと思います。
■2nd EP全体にまつわる機材について
まずギター(ベース)ですが、前作同様、BIAS FX2ですべて録っています。ライン録りです。アンプ・エフェクター、実機は一切使っていません。ベースに至っては、ギターの音をベースに変換するという安普請っぷり。なんでもできちゃうBIAS FX2しゅごい。
すべて我が家で完結させる以上、実機はなかなか使えないというのが歯痒いところ。住宅事情やエディットの容易さを考えるとライン録り一択になってしまいます。が、下手に実機を導入するよりも何倍もいい音で録れている気がします。実機だとやれマイキングだの、やれリアンプだのと悩みが尽きませんので。。。

さらに、特筆すべきはAKG C214(コンデンサーマイク)と、MOTU M2(オーディオインターフェース)を導入したことでしょうか。モチベーションも音質も、モニター環境まで飛躍的に良くなったと思います。
あるいは、いよいよプラグイン沼にも片足を突っ込んでいる気がしてなりません。Waves Vocal Riderや、同 CLA Vocalsには大変お世話になりました。また、前作から引き続き、BIAS FX2ですべてのギターサウンドを録っています。きちんとしたプラグインを使うとこれまた飛躍的に音質が向上するのでたまりません。
有料プラグインは上記3つくらいで、あとはちまちまと無料プラグインを集めながらエディットに勤しみました。特に活躍したのは以下です。参考までに。
◯FETish(1176系コンプレッサー)
◯LoudMAX(マキシマイザー・リミッター)
◯TDR Nova(ダイナミックEQ)
◯Frontier(リミッター)
◯OTT(マルチバンドコンプレッサー)
◯MLoudnessAnalyzer(ラウドネスアナライザー)
ちなみにDAWはGaragebandです。…ええ、Garagebandです。Macに最初から入っているアレです。だってMacが古すぎて(Macbookpro Mid2012 / OS 10.15)Logic入れられないんだもの。次に導入する機材は最新のMacbookでありますように。。。
■1.A Little Night Tale
爆裂シューゲイズ・ナンバー。これをやらねば気が済まない性。

バッキングGtはテレキャスター、リードGtはSG Special。繰り返されるリフはSoldanoのモデリング。途中のオブリガートはUni-Vibe系とオクターバーをかけています。リバーブはガレバンのSpace Designerで。

また、全編を通してリバースゲートをかけたジャズマスターのアーミングサウンドが鳴っています。シューゲイズ・マナーに則りました。リバースゲートはこれまたSpace Designer内のものを使っていて、後段にBIAS FX2をかけるという剛腕セッティング。ライン録りでこの音出せるんだから、たまったもんじゃあない。
■2.Number
静かで不穏なブリッジに、ドワーっとノイズがお見舞いされるコーラス。その対比を描きたかった曲。歌詞はたいへん不道徳です。
テレキャスター1本でバッキング、リード共に録っています。4分で鳴るストロークがかっこいい音で録れました。
オブリガートもクリーンで不穏な感じがうまく出せました。Uni-Vibe系+Tremulator系のトレモロをかけて水が揺らぐような音のイメージ。
終盤でオクターブトレモロ奏法が炸裂していますが、こちらもビリビリとした迫力がうまく出せたのではないでしょうか。
■3.Come What May
「弾き語りで成立する曲」をコンセプトに制作。明るくほんわかとしたサウンドメイクができました。「明るい曲調にシリアスな歌詞」という食べ合わせをいつかやってみたかった。

バッキングGtはテレキャスター、リードGtはSG StandardのフロントPU。8分で刻む右ChのギターはRockman系のコーラスがかかっています。最近発売されたMXRのX100が俄然欲しくなりました。くうう。
ギターソロは同じくSG StandardのフロントPUで。ビッグマフをかけてフロントで弾いたときの、鼻詰まりで太いロングトーンを目指しました。が、当然実機は使っていません。無念。Devided13系のアンプモデリング、前段にHell Metalというモデリングペダルをかけています。元のペダルはなんだろう。名前が禍々しくて最高です。
■4.No Time To Die
バッキングGtはテレキャスター、リードGtはSG Special。シングルコイルのジャキジャキと、コシのあるP-90の組み合わせは、wake up!×3〜PIED PIPER期のthe pillowsインスパイアです。ピロウズの音楽でここまですくすく育っていますので、やっぱりしっくりきます。
右ChのリードGtには、これまたRockman系のコーラスが終始薄くかかっています。最近お気に入りのサウンドです。これはもうMXRのX100を手に入れるしか…くうううう。
ギターソロはMESAのRectifier系で。P-90と相まって、コリコリとしていながらジワリと歪む、そんなイメージした音像で録れました。自信作です。実はこっそり後段でリミッターをかけて味付け程度に音を太くしていたり。そんなこともできちゃうのは宅録ならでは。
■5.Voice
ローファイなインディー・ポップ感を目指した曲。チル。Tape Casseteというプラグインを用いてさらにローファイ化させています。良い質感が出せました。
全編SG Standard1本で。フロントPUのみを使っています。若い頃はリアしか使わなかったのになあ。大人になるってこういうことさ。カッティングもフロントの音です。悪くないです。
声を大にして言いたいのは、4分で鳴るローズ系のエレピ音は鍵盤ではなく、SGで出しているという点。しかもBIAS FX2は使わず、ガレバン付属のプラグインしか使っていません。Pedalboardプラグイン内の、SPINBOXというロータリー系モデリングがめちゃめちゃ良いのです。ポリシーのひとつに「キーボードは極力入れず、上モノもギターのみで完結させる」があるので、それをきちんと守り抜きました。
■おわりに

機材に特化してこの記事を書いてみました。
SNS上で私と結びつきがある方の多くは「ギター」という共通項がありますので、そんな観点から今作に触れていただけるとたいへん嬉しいです。
「実機を鳴らしていないなんてなんたる狼藉!」と切り捨てていただいても構いません。私もそう思います。我が家のファズの群れからもすすり泣きが聞こえてくる頃です。いつかきちんとレコスタで作品づくりをやってみたいなあ。
さて、すでに次作へ向けて動き出しています。今回のEPには馴染まずアウトテイク化した曲がいくつかあるので、それらも入れる予定です。どれも気に入っている曲です。
引き続き、3作目の制作を楽しみたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
Wren and Cuff Garbage Face - Dinosaur Jr.のJマスシス所有ラムズヘッドを再現+実戦向け機能満載!90'sオルタナ好きには垂直に刺さります。
#15 Wren and Cuff Garbage Face

Dinosaur Jr. のJ Mascisシグネイチャーモデル
ご存知、Jマスシスのために作られたペダルです。BOSSと比較して大きさはこんな感じ。横幅はBOSSの縦幅とぴったりです。

FUZZサーキットは本人所有の通称「#2」と呼ばれるラムズヘッド期のBIG MUFFを再現しています。ギター・マガジン2021年6月号(マイブラ特集号!)の中にはJマスシスのインタビューが掲載されており、
「オレのRam's Headとプロト・タイプを比べてサウンドのファイン・チューニングをしたんだけど、両者(#2と当機)はけっこう似ていたと感じたね。」
との発言も見られました。
※しかしながら、本人のボードには入っておらず、使っている形跡が見当たりません。笑
試奏だけしている様子は確認できています。今後オフィシャルの試奏動画が公開されるようですね。
というわけでJ.マスシスが自らのシグネチャーペダル、Wren and Cuff Garbage Faceを演奏しているところを撮影しました。皆さんどうぞ参考になさってください。 pic.twitter.com/zPJlcAdR7s
— kaz kawamura (@tomokazkawamura) 2021年8月12日
以前、tym guitarsより"Fuzz Munchkin"という、これまた「#2」の再現モデルが発売されていました。YouTubeでの試奏動画を拝見する限り、出音はかなり似通っているのかもしれません。
そもそもファズの音は、言うまでもなく良い。
鳴らしてみると、そりゃそうだよなとは思いますが、Jマスシスのあの感じになります。
彼のラムズヘッドは、他のラムズヘッドと比較するとイレギュラーなパーツの組み合わせになっているようです。当然、出音も特殊なんだそう。特殊とは言いながらも「扱いやすいラムズヘッドの音」と感じました。ハイ〜ハイミッドにおいしさがあるラムズヘッドです。シャーシャーザラザラとしたノイズ成分と、ミチっと詰まったハイミッド成分が良い塩梅です。かと言ってローも決して弱々しくなく、絶妙な太さを保ってくれています。
ラムズヘッドの再現モデルは星の数ほど出ていますが、Dinosaur Jr.でラムズヘッドの存在を認知した人には、まさにうってつけの機種です。
ちなみに、EHXの復刻ラムズヘッドは、溢れんばかりのローが出ます。その扱いづらさから手放してしまいました……。
トレブルブースターONでバイト感マシマシに。
Jマスシス本人は、ラムズヘッドの爆音を貴重としながら、様々な歪みをブレンドしてサウンドメイクをしているようです。その中でも、Range Masterを模したペダルとの組み合わせがお気に入りだとか。当機はそのサウンドを1台で生み出せるのが強みでしょう。
ファズセクションとトレブルブースターを共にONにすると、高域の突き抜けるようなジリジリ感が増します。そのおかげで、弦を強めにぐっとピッキングしたときの荒っぽい感じがうまく表れてくれます。このスイッチをONにし、バッキングとの音の温度を変えることで、オケの中でも際立つ、ファズ感あふれるリードサウンドを作り出すことが可能というわけです。
TREBLE BOOSTスイッチは、単体でも使用が可能です。
したがって「他のペダルの前段に当機を設置して、このトレブルブースターで味付け」といったこともできます。
"Please do not place a buffered pedal before the Garbage Face."
ところで、筐体の上部にはこんな注意書きも。

つまり「バッファーのあとに置くと、トレブルブースターの音がひどくなるぜ」「ヴィンテージトーンにしたいなら、ギターの直後に繋ぐんだ」というメッセージです。
結局、私はこのメッセージを見て見ぬ振りして、いくつかバッファ付ペダルを接続してしまっています…。もちろん、なんら不具合は起きません。しかし、トレブルブーストについては制作側の意図とは異なった毛色になっているのかもしれません。この表記には製作側の熱意や思い入れ、こだわりを感じずにはいられません。ぜひ手にとってご体感いただきたいと思います。
まとめ
Garbage Faceは「良質なラムズヘッドサウンド×2つの音量切替+レンジマスター」という、極めて機能的なラムズヘッドでした。生粋のファズ狂であるJマスシスおよびレナンドカフの掛け合わせが、ここまでのクオリティの製品を生み出しました。機会があればぜひ手にとって、実際に試奏してみてほしいと思います。
ペダルのデザインはご覧の通り強烈です。でも、この混沌具合がJマスシスらしいなあとも思えます。
▼【試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu
TRIAL SF-5 E.M.Fuzz ー ビッグマフ好きには、たまらない…トライアングルマフ&ELKマフのDNAを掛け合わせた、マフ界の申し子!
#14 TRIAL SF-5 E.M.Fuzz

大阪のリペアショップ「高早楽器技術」の立ち上げたペダルブランド「TRIAL」より発売されているファズペダルです。
動画の補足
TRIALのペダルはこちらのBASEショップから購入することができます。
ご覧になっていただくとお分かりの通り、非常に多岐にわたるラインナップが魅力的です。その中でも今回ご紹介する当機は、ビッグマフを基としたファズペダルとなっています。
SF-5のサウンドキャラクターですが、TRIANGLEマフ、国産のELKマフのようなキャラクターが特徴的です。
トライアングル期のマフの特徴である、「ミッドが詰まった、面で前に飛び出る音」がよく出ていると思います。さらに、ELKマフのような「高域のジリジリビリビリとした電気のような音」の要素も体感できます。小柄な筺体とは裏腹に、非常に攻撃的です。
多彩なジャンルに使えそう
この攻撃的なペダルはまさに、好みにドンピシャと言えます。
とは言うものの、歪みの質やトーンの幅に関しては、非常に巧みなチューニングが施されていることが感じられるペダルです。
歪みを落として、トーンを丸くして、バイオリンのようなサウンドでソロを取るも良し。歪みを上げて、低めの重心で、ずんずんとミュートリフを弾くも良し。トーンを上げ切って、観客の耳を刺すような電撃サウンドをお見舞いするも良し。
ビッグマフに慣れている方は、容易に使いこなせるペダルでしょう。
もちろんビッグマフ初心者であっても、ONにするだけで迷わずかっこいい音を作り出せると思います。
個人的には、トライアングルマフのインスパイアとして1・2を争う仕上がりだと感じます。掛け値無しで激推しの1台です。
▼【試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu
my bloody valentineサウンドをつくる ー おうちでマイブラ!魅惑のシューゲイザーギターサウンドの秘密を徹底解剖します!
#13 my bloody valentineサウンドをつくる

今回は特別編と称し、おうちでmy bloody valentineを再現するという企画をお送りしました。サウンドをお聞きの通り、割と近いところまで迫れたのではないでしょうか。
動画の補足
①アーミングについて
アーミングに関しては、ケヴィン自身が「アーミングはエフェクターのひとつだ」と言ったとか言わなかったとか。
こちらに、ジャズマスターについてケヴィンが語っている興味深いインタビュー記事がありますので、ぜひご覧ください。
つまり、シンセのピッチ変化をギターに求めた結果、自ずとジャズマスターが選ばれた、というわけでしょうか。
②ドライな歪みについて
どうしてもシューゲイザーサウンドと言うと、リバーブやディレイやモジュレーションといった、空間系に焦点が当てられがちです。確かに空間系が生み出す強烈な浮遊感は必要不可欠です。
しかし、ことMBVに関しては、ドライな歪みを多用しているという点について、触れないわけにはいけません。
例えば、屈指のノイズ曲、『You Made Me Realize』はイントロからザクザクとしたバッキングギター(with アーミング)が鳴り響きます。ほとんどリバーブ感はありません。
Isn't Anything期のMBVは、割とガレージ・ロックのような手触りを有していることも大きな特徴です。
ちなみに私自身、幸運なことにMBVのライブは2度体験することができていますが、ケヴィンのギターは意外と「ギャリンッ!!」と鋭い金属的な響きをもっていたのが忘れられません。
MBVサウンドを目指すなら、まずはドライなサウンドにこだわってみたいところです。
③リバース・ゲートについて
リバース・ゲート、あるいはリバース・リバーブについて言及されている記事は上の通り。MBVサウンドを解明するにはすべて必読級の資料です。
有力なソースとして、サンレコの記事には
「MBVサウンドに欠かせない伝家の宝刀=YAMAHA SPX900のリバース・ゲート技も炸裂っ!!!」
と書かれています。
REX50はSPX900等のラックエフェクターを、コンパクトにまとめたフロア型マルチエフェクターです。内容はほぼ同一。つまり、MBVと同じエフェクトを扱えるということ!
巷では、MBVやるならリバース・「リバーブ」という噂が立ち込めていますが、実際はリバース・「ゲート」で間違いないでしょう。今回の動画内でも両者を実践してみましたが、明らかにリバース・ゲートの方が近い音になっていることがお分かりいただけたかと思います。リバース・リバーブでも、それなりに雰囲気は出るとは思いますけれどね。
まとめ
①アームを持ったストローク
②ドライな歪み
③リバース・ゲート
この3点を意識することで、MBVサウンドを得ることができます。
全く同一のペダルを用いなくても、工夫次第で近しい音色を得ることも可能でしょう。
シューゲイザーの音作りは、理科の実験のようなものです。あれこれとペダルを繋ぎ変えながら、発見に満ちた音作りを堪能していただけたらと思います。
▼【試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu
electro-harmonix BIG MUFF - ファズ界の王様!攻撃的なトーンから、シルキーでスムースなトーンまで…最もスタンダードな現行品をレビュー!
#12 electro-harmonix BIG MUFF

ファズ界の王様、BIG MUFFです。
多くのペダルフリークを沼に引きずり込んでいく、魅惑的なペダルのひとつです。
公式による派生品も、世界中のビルダーによるインスパイアモデルも、星の数ほど存在しているBIG MUFF。「気付けば、現行品に手を伸ばしていないなあ」という方も多いのではないのでしょうか。かく言う私もそのひとり。
せっかく機材レポートを始めた身なので、ここらで一度基本に立ち返り、現行品のBIG MUFFをレビューしていきます。
動画の補足
同じくファズに属するファズフェイスやトーンベンダーと比べて、低域がブーミーであること、高域がジリジリかつサラサラと歪む点が、BIG MUFFの特徴です。その歪みのキャラクターは、ファズというよりディストーション寄りと称されることもあります。
目の詰まったムチムチとした質感を生かしてあげるのが、美味しい使い方と言えます。かつては「サスティンは常にフルで」と考えていましたが、トーンと組み合わせることで、歪み過ぎずサスティンの長い太い音なんてのも作れることに気付きました。
モコモコしすぎる問題
BIG MUFFを使っていて多くの方が直面するのが、モコモコしすぎて音が抜けないという問題です。動画でもお分かりの通り、ブーミー加減を上手く調節してあげないと、「一体どう使えばいいのだ」という音になってしまうのです。
方法① TONEを上げる
手っ取り早いのはTONEツマミを右に回していくことでしょう。BIG MUFFのTONEは、左に回すほど低域が強調されブーミーな音に、右に回していくと低域が削れ、ジリジリとした高域が強調されていきます。
この「低域が削れていく」というのが考慮すべきポイントです。モコモコを嫌ってTONEを上げすぎると、スカスカでジリジリとしたラジオのようなサウンドになってしまいます。低域と高域それぞれの量がちょうど良いと感じられるスイートスポットを見つけることが求められます。
方法② 他のペダルとブレンド
TONEツマミの調節でしっくりこない場合には、前段に軽くブーストさせた歪みペダルを置くのも良い手です。
例えばBD-2をやや高域寄りのセッティングしてBIG MUFFをブーストしてあげると、極太のトーンの中に鋭さが足され、荒々しくもクリアなファズサウンドを出すことができます。単体で扱うよりさらに利便性が増すこと請け合いです。
組み合わせるペダルによって相性もあるでしょうが、前段にはギャリンと高域を立たせてくれるペダルを置きたいものです。BIG MUFFに足りないアタック成分を、程よく整えてくれるでしょう。
まとめ
大したワケもなく、なんとなーく現行品から遠ざかっていましたが、レギュラーラインのBIG MUFFもそこまで悪くないぞ、と再確認できました。設定やペダルの組合せによって、BIG MUFFのうまみを最大限に生かしたサウンドを作り出すことも十分可能です。
まずは現行品から使ってみる。その上で「こうしたい」「ああしたい」が出てきたら、様々なインスパイアモデルにチャレンジしていくのが良さそうです。
出発点として、通過点として、あるいは終着点として。
まさにBIG MUFF界のロードマップ的存在のペダルでした。
▼【試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu
The King Of Gear OXFORD DRIVEーシュレッドマスター・クローン!扱いやすさと新機能を兼ね備えた、優等生ペダル!
#11 The King Of Gear OXFORD DRIVE

このペダルについて
Marshall Shred Masterの使いづらさにアレンジを加え、スイッチによるサウンドキャラクターの変更さえも可能にした、万能ディストーションです。
The King Of Gear( https://thekingofgear.com/ )は、Radioheadのファンブログの一つ。
メンバーの使用機材に迫るナードなブログなのですが、そのサウンドを追い求めすぎたあまり、ついにはオリジナルペダルを作成するに至ったようです。狂気。
ちなみに、以前公開したシュレッドマスターの試奏動画内のセッティングの一部は、まさにThe King Of Gearに掲載された情報を参考にさせていただきました。
どこがどう違うのか。
動画のまとめでも紹介した通り、シュレッドマスターと比べて
①サイズが小さい
②2つのモードを切り替えて使用可能
③ゲイン・音量の上限が増している
という3点が、特に恩恵を感じた部分でした。
特に③に関しては実にありがたいモディファイだと思います。オリジナル版は、他のペダルと併用した際、音量差があまりに出てしまう傾向があります(もちろん、音量バランスさえ取れれば十分実用可)。その悩みから開放されるのは非常に大きいです。
音質差については、「音の壁を面で作ってくれるシュレッドマスター」「音の壁を立体的に作ってくれるOXFORD DRIVE」といった感じでしょうか。ミドルの質感がやや異なるため、OXFORD DRIVEの方が音が前に飛んでいく印象を受けます。あくまでシュレッドマスターの上位互換ではなく、そのバリエーション・モデルと捉えてみるのがおすすめです。気分と曲によって使い分けてみるのも良いでしょう。
とは言っても、その差は「注意して聴けばなんとなく分かる」レベルなので、気兼ねなくこちらを選んで良いかと思います。ツマミの設定次第では聞き分けできないレベルまで追い込めます。操作性も使用感もほとんど一緒に感じます。
ガバナースタイルも可。
スイッチを切り替えると、ガバナー風のサウンドも出せるという触れ込みです。私は残念ながらガバナーを触ったことがありませんが、動画でもご紹介した通り、「9V駆動のエフェクターを、18Vで駆動したときのサウンド」のような印象を受けました。
シュレッドマスターよりヴァーサタイルに使える歪みです。どちらかと言うと、ディストーションというより強めのオーバードライブといった感じかもしれません。トゥーマッチなローやゲインを抑えることにより、ジャンルを選ばない良質なドライブサウンドを作れます。
「シュレッドマスター好きが心血を注いでプロデュースした」ということが伝わってくる、執念のペダルでした。
▼【試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu
Danelectro French Toast ー 戦慄、格安オクターヴ・ファズ!ジリジリビリビリの世界へようこそ!
#10 Danelectro French Toast

ご存知、Danelectroのペダルです。
一筋縄ではいかないラインナップで、ごく一部から絶大な支持を得ているのがこのブランド。Fab Toneも良いペダルです。
動画の補足
さて、このペダルはご紹介している通り、foxx tone machineのクローンモデルです。
それも単なるクローンではありません。製作者自らが直々に腕をふるったクローンモデルです。
つまり、もはやオリジナルと呼んでも差し支えないモデルなのです。
とは言うものの、発売当初は謎に包まれたペダルだったそう。
「これのオリジナルモデルは何だろう……あ!French Toastの頭文字(FT)が、foxx tone machineの頭文字だ!音も酷似している!これはビンゴに違いない!」という謎解き合戦が繰り広げられたという噂もあります。
が、EFFECTOR BOOK Vol.42の中で、製作者であるスティーヴ・リーディンガー氏は「私はそんなこと思いつきませんでした(笑)」と告白しています。
マフに似てる?
出どころは失念しましたが、一部のペダルフリークからは「ラムズヘッドに音が似ている」という声もあったようです。
実際に動画の中でも試してみましたが、確かに似てなくもないかなといった感じ。
ブラインドで「これラムズだよ」と言われたらちょっと信じそうになるレベルです。
ただし、全く同じ働きをしてくれるかと言ったらそうでもありません。
リードフレーズを弾くと、まごうことなきオクターヴ・ファズサウンドになってしまうからです。
オクターヴスイッチがOFFでも、ブツブツとゲートがかかるオクターヴ・ファズ特有の音が出てきます。
やっぱりオクターヴスイッチはONで。
個人的に、オクターヴ・ファズを使うなら、グッシャアアアと歪ませながらコードを弾くのが好きです。a place to bury strangersみたいな、金切り声のようなビリビリサウンド。というかオリヴァー、なんちゅうギター使っとんねん(この人こそがDeath By Audioの主宰です)。
キワモノだけれど入門機。
エグい使い方も十分できるペダルですが、とにかく価格が安いのには驚かされます。
実は私、「登場場面少ないしなあ」と、このペダルを一度手放しています。しかし、どうしてもこのサウンドを忘れられず、たまたまハードオフで格安美品中古の本機を見つけてしまったので思わず買い戻した、という経緯があるのです。そのお値段なんと3200円。そりゃあ買い戻します。
価格面でも手が伸ばしやすく、設定次第では十分通常使用に耐えうるサウンドも作れますので、初オクターヴ・ファズとして導入するのも良いかと思いますよ。
探してみるとポロンと格安で転がっていることがあるので、お見かけの際にはぜひ確保してあげてください。
▼試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu
bondi effects Breakersートランスペアレント系ペダル界の雄!名機Del Marの後継機としての実力をご覧あれ!
#9 bondi effects Breakers

オーストラリア発、bondi effectsのBreakers。
このブランドはSick As Overdriveや、Del Marといったペダルが有名です。
このBreakersはその影にやや引っ込んでいる感じもありますが、間違いなく名機のひとつだと思います。
動画の補足
このペダルは内部昇圧によって入力が9V→18Vへと上がります。内部昇圧をしてくれるペダルは今や数多くありますが、共通項として、クリアでハリ艶のある音になるという傾向があります。
また、クリーンサウンドにゲインサウンドをミックスして出力する仕組みを採っているため、強く歪ませても、芯のしっかり残ったサウンドを出すことが可能です。
上記2つのポイントがあるからこそ、扱いやすい、芳醇かつパリンとしたサウンドを演出できるのですね。
Sick As あるいは Del Mar との違いは?
代理店のアンブレラカンパニーのページが参考になります。
→ https://umbrella-company.jp/bondi-effects-breakers-overdrive.html
要約してみると、
Sick Asはミドルレンジにフォーカスしている。
Breakersはそれに比べて、よりスムースでオープンなサウンド。
Del MarはBreakersと出音の傾向は近い。
Breakersの方がより歪みをコントロールしやすく、かつ深いところまで歪ませられる。さらに、トップエンドの抜けも増し、リッチなサウンドにアップデートされている。
とのことです。
Breakersのお株をだいぶ持ち上げている印象はあるものの、ニュアンスはなんとなく伝わってきます。笑
3機種の中でBreakersが最もワイドレンジをカバーできるということでしょう。
トランスペアレント系の一角として
「ワイドレンジまでカバーできて、アンプライクなローゲインサウンド、かつピッキングへの追従性が高い」ペダルが、トランスペアレント系というジャンルに属すると勝手に解釈しています(合ってますか…?)。
その観点からすれば、このペダルは正にトランスペアレント系ペダルでしょう。クリーントーンからジューシーなクランチサウンドまでが守備範囲です。
ジャンルを選ばないヴァーサタイルな歪みを、みなさんにも是非ご体感になってほしいです。
▼試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu
Honda Sound Works ISO FUZZ ー MO'SOME TONEBENDER 百々和宏氏ご愛用!キレッキレのファズサウンドはここから生まれる!
#8 Honda Sound Works ISO FUZZ

Honda Sound Worksは2015年にその活動を終了してしまいました。
ブランド復活を強く強く望んでいます。
動画の補足〜このペダルについて
韓国のステンレス製食器「パッコンギ」を使用したエフェクターです。
細かな仕様を変えながら何度も再販されてきたモデルのようですが、おそらくこちらは最初期のもの。LEDインジケータもDC INもありません。9V電池のみでの駆動となります。このペダルのためだけに充電式9V電池を購入しましたが、使い勝手はすこぶる良いです。
動画でお聴きいただける通り、ソリッドでキレのあるサウンドを作れます。
とにかく音のスピードが早い早い。ゲートのかかりが強く、ノイズレスであることに起因するのでしょう。
MO'SOME TONEBENDER 百々和宏氏のサウンドメイク術

参考文献はTHE EFFECTOR BOOK VOL.29。2015年時点での百々氏のペダルボード(モーサム編とgeek sheep sleep編)が紹介されています。今回はそのセッティングに倣ってみました。が、使用ペダルが異なるため、あくまで百々和宏"風"ということで、ひとつご勘弁を。。。
百々和宏サウンド〜歪み編〜
まず、メインとなる歪みはISO FUZZ【VOL 適宜 / TONE 11時 / DRV 10時】。
これだけだと、意外に歪みは強くありません。バッキングがザクザク心地良いです。
百々氏はシグネイチャーモデルのISO FUZZを使用されています。限定40台で一般向けにも発売されました。喉から手が出るほど欲しいです。
その前段に、ゲインブースターとしてBD-2【VOL 10.5時 / TONE 3時 / DRV 10.5時】がセットされています(TONEの値は紙面から確認できず。これくらいかと思います)。
ISO FUZZの歪み成分に、高域のシャリシャリ感を加えています。
さらに、ISO FUZZ後段にはビッグマフ系ペダルが置かれます。
百々氏はハンドメイドのビッグマフ系ペダルを使用されています(詳細は不明。百々氏自身、よく分かっていない模様)。
正確には、xoticのx-blenderを使用して、ビッグマフ+ISO FUZZのミックスサウンドを作っているようです。こうすることでビッグマフ以前の原音感が増し、サウンドが頭打ちになって潰れてしまうのを防いでいるとか。
私はBYOC Large Beaver (Ram's Head仕様)で代用しました。ブレンダーもいつか試してみたい。
以上、歪みはISO FUZZ+2種です。意外と少ない。
百々和宏サウンド〜空間系編〜
で、歪み以上に大事かもしれないのが、ディレイの活用法。
ライブでは常にダブリングディレイをかけているそうです。
ダブリングなので、フィードバックとディレイタイムは最小値。
そうすることでムスタングの非力さをカバーでき、音に艶も出るとのこと。
百々氏はDD-3を使用されていますが、BOSS RV-3【VOL 10時 / F.BACK Min / D.TIME Min】で代用してみました。
リバーブについてはおそらくモーサムではあまり使われていないのではと推察します。
無い方がむしろドライになって、モーサムサウンドに合っているかも。
今回は隠し味程度にDigitech RV-7でスプリング・リバーブを足してみました。
ざっとこんな感じです。
そうそう、ムスタングはvoodooのストラト用ピックアップに換装されているそうですね。それに倣って、今回はストラトで試奏しました。
終わりに
見た目もサウンドも最高のファズペダルでした。
市場にもちらほら出ていますが、球数はそれほど多くないかもしれません。
臆することなく、ぜひ手を伸ばしてほしいと思います。
買えなくなってからでは……遅いのです……僕らはいつも……後悔しているじゃないですか……。
そしてそして。
同じくパッコンギシリーズのMAD FUZZが今、超欲しいです。
トライアングルマフがベースになっている爆音ファズとのこと。
お持ちの方、ぜひ試奏動画をアップしてほしいです。。。
精細なレビュー動画が見当たらないので。。。
あげてもらえたら泣いて喜びます。。。
▼試奏家タローの機材レポート。】は、以下で展開しています!
◆YouTube https://bit.ly/3nVkDMK
◆Blog https://bit.ly/3oVLkCu